悪逆の檻
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「いてぇ」


壁際の床に転がりながら、恋【れん】は呟いた。


何ヵ所か、ぶつけた所に、床の冷たさがちょうどいい。



とりあえず、立ち上がり、状況を確認する。





どうやら自分は、思った以上に飛ばされたようだ。


必勝法も、考えものだ。




もともと机のあった場所に、男がうずくまって、わめいている。




男の足からは、勢いよく血が、リズミカルに流れ出ている。




傷は動脈まで、達しているようだ。


これは失血まで、時間の問題だろう。




扉を確認する。


次の部屋への鍵は開いていない、待たないといけないようだ。










恋は、もう1つだけ確認した。


「もう普通にしゃべっていい?」










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