悪逆の檻
晶は、私のことを好きなのか。
私は、そのことを考えるとき、胸がぎゅっとしめつけられる。
答えが、分かっているから。
ジュースを一口もらったときも、
にわか雨で、ひとつの傘で帰ったときも、
一緒にプールに行ったときも、
晶の部屋で勉強したときも、
意識して、どきどきしているのは私だけ、
晶は照れる様子もない。
どう考えても、友人枠。
残酷だけれども、
それが、現実。
現実のはず、だったーーーーーー