櫻の咲く頃に
〜1〜
君との出会いは衝撃的だった。






俺が生徒会の仕事を終えて部屋を出ようとした時に…




君は現れた。







いきなり抱き着いてきた女。





「!!!」




慌てて離そうとしても首に巻き付いた腕が離れてくれない。





「梓…?」

会長の中西一弥が部屋の奥から声をかけた。




《梓》と呼ばれたその女は俺を見てびっくりしている。


「あっ…ごめんなさいっ!」





「一弥の女か…?」

俺はやっと女の腕から解放されて眼鏡を直しながら話す。






「あぁ。賢斗ごめんな。」




「別に…びっくりしただけ。」







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