櫻の咲く頃に
俺に気付くとパタパタと寄って来た。




「一弥はまだ生徒会室?」



「あぁ。引き継ぎがまだ終わらないみたいだけど。」

眼鏡を直しながら返事をした。




「そっかぁ…。」




しょんぼりしてるし。

そんなに寂しそうにするなよ…




「じゃあ。」


クルッと向きを変えて歩こうとしたら。。。





「賢斗君、一緒に帰ってもいい?」




河村が俺と…?




「別に…いいけど。一弥はいいのか?」




「一弥からは先に帰ってって言われてたのを私が勝手に待ってただけだから…」



曖昧に笑いながら俺の横に並ぶ。








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