櫻の咲く頃に
〜4〜
あの日から俺は一弥達と一緒に帰る事を避けた。






「卒業まで後少しなんだから二人でデートしろよ。」



こう言えば俺が一緒に帰らなくたって怪しまれないだろう。





河村の事もそのうち忘れていくと思った。




だけど……



抱きしめた時の彼女の温もりが離れてくれない。


鮮明に思い出される。






気持ちばかりが膨らんでいく。








.
< 16 / 39 >

この作品をシェア

pagetop