櫻の咲く頃に
驚いて目を見開いた俺。




久しぶりに河村と顔を合わせた。



「今、帰りなの?」




「あぁ。寄り道してたから…。」





その時は暗くてわからなかった。

河村の目が赤かった事。




「もう暗いけど帰り大丈夫か?送ってくよ。」


自然に話せた。



「でも……。」



河村は戸惑い気味に目を伏せる。




「女の子一人じゃ危ないから。この辺変質者も多いみたいだけど…?」





口から出まかせ。
だけど一人で帰らせるのは危ないって思った。





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