。☆゜星空゜☆。


もう立つ気力すらなかった。


どうして、どうしてこんなことにならなきゃいけないの。


どうして……。


好きだから一緒にいたいだけなのに……。


もう、見られない。


翼の笑った顔。


もうできないんだ、抱きしめてもらうことも。


一気に心が空っぽになった。


翼がどんな気持ちであたしを捜していたかと思うと、胸が痛くて、苦しくて、どうにかなりそうだった。


翼との幸せな日々が、頭ん中をぐるぐる駆けめぐった。


翼と初めて逢ったときを思い出していた。


きっとあたしは夢を見ていたんだ。


とっても幸せな、長い夢を。


あたしは夢から覚めたんだ。


現実に引き戻されたんだ。


外は少し明るくなっていた。


もう夢の続きは見られないんだよね。





朝方までずっと翼からの着信は鳴り響いていた。


でも、もうあたしが出ることはなかった。


ピッチをサイレントにして眠りについた。


ただ、電源を切ることはできなかった。


翼と少しでもつながっていたかったのかもしれない。


あたしはサイテーな女。


翼からもらった、たくさんの愛を、結局は裏切ってしまった。


でも、翼、わかって。


あたしは本当に心から翼を愛してたんだ。


綺麗で純粋な心を持った翼に、真実を告げることなんて、できなかったんだ。







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