。☆゜星空゜☆。


「理恵……、ありがとう。ごめんね……」


ぐちゃぐちゃになったあたしの顔を見て理恵は笑った。


「マジ、流奈ぶさいく~」

「うるさいよ!理恵だってすごいことになってるよ」

「ってゆーか、流奈のその化粧、久々に見たよ。翼くんといたときと全然違うじゃん!そんなメイクで逢いに行ったら、ひくよ絶対」


「うるさい~!」

「だって唇が紫だよ?チューしたくないじゃん!」


理恵と笑い合えてすごくうれしかった。


こんなに思ってくれる人が、こんな近くにいたんだ。


あたしの中で一気になにかが変わっていた。


「あたしさ、自分を責めたよ。流奈のことをヤツらに問い詰めたんだ。聞いたとき、一瞬どうしていいかわからなくて……。流奈がどんな気持ちでいるかって考えたら、なにもできない自分に腹立った」


「ありがとね。でも、流奈は理恵に救われたよ。結構、平手は効いたけど」


「本当ごめんね。でも流奈なら、あたしになんでも言ってくれると思ってたから。ひとりで暴走しはじめた流奈がムカついてさ」


「うれしかったよ、本当にうれしかった……」


「言っておくけど、あたしは同情なんてしているわけじゃないから」


「ありがとう……」




理恵の優しさに心打たれた。


“同情なんてしてるわけじゃないから”


理恵の言葉がすごく心に響いた。


おもいっきり背中を押された気がした。


近くにありすぎて見失っていた大切な大切なもの。


あたし、忘れかけていたんだ。



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