。☆゜星空゜☆。
「翼?あれ?なんで?」
ドアを閉めて振りかえったそのとき、いつも感じていた温もりを感じた。
翼は思いっきり抱きしめてくれていた。
なにも言わず、ただものすごい力で……。
「翼~!!!」
あたしの目からは涙が零れ落ちるだけ。
ほかに言葉が見つからなかった。
3日間。
そう、たったの3日間かもしれない。
でも愛し合っていたあたしたちには長かった。
あたしが忘れることのできなかった温もりがいまここにある。
もうなににも変えられない、大切な大切な人の腕の中にあたしはいる。
翼の腕の中で、もう絶対離れない!と何度も思った。
そのとき、翼がやっと口を開いた。
「もう……、どこにも行くなよ?ってゆーか、どこにも行かせねぇから!」
あたしは何度もうなずいた。
幸せだった。
たとえ、もしこれが夢だったとしてもいい。
そう思えたくらい幸せだった。
「ププッ」
「なに笑ってんの?」
「周り見て?」
あたしたちは真昼間に道路に車を止めて抱き合っていた。
その道は人通りも多く、当然、注目の的。
みんな見て見ないフリをして歩いていた。
「関係なくねぇ~?」
そう言って、翼はあたしをまた抱きしめ、長~いKISSをした。