。☆゜星空゜☆。
「流奈?聞いておけよ?」
「なにが……?」
「流奈を愛してる~!!」
翼があのときのように叫んだ。
「翼!やめて!!」
周りの視線が痛かった。
「ばぁ~か!俺はなんも恥ずかしくねぇ~んだよ」
「いや……、流奈が恥ずかしいから。わかる?」
「わっかんねぇーよ!」
「もう~!」
翼が満足気な顔をしていたので、あたしも叫んだ。
「翼を愛してる!」
「おいっ!流奈」
翼は照れたあと、大笑いした。
あたしも大爆笑した。
翼なら、きっとどんなことも受け止めてくれる。
そう思えた。
「翼~?」
「どしたぁ~?」
「流奈……、翼んち行きたい」
「おう!いいよ」
「仕事は?」
「今年はもう今日から休みだよ」
「ちゃんと行ってた?」
「バカ!行けねぇよ!流奈のせいで休んじゃったつーの!」
「ごめんね……」
「信じてたから。連絡来たら、すぐ飛んで行きたかったんだ」
翼の言葉が胸に突き刺さった。
“信じてたから”
不安だったはずなのに。
翼がどんな思いだったのかと思うと、すごく自分が小さく思えた。
「よし、行くか!」
「うんっ!」
あたしたちは車に乗った。
「流奈、手!」
翼が手を差し出した。
そうだったね。
いつも車の中ではかならず手をつないでたんだよね。
あたしは翼の手をしっかり握った。
翼はあたしを見て微笑んだ。
その笑顔を見たとき、あたしはすべてを話す決心をした……。
「ねぇ、翼。流奈ね、翼に話があるんだ」
「うん」
もっと追及するのかと思ってたら、翼はなにも聞いてこなかった。