。☆゜星空゜☆。
それからオール明けだったあたしは、ずいぶん長く寝ていた。
んっ……!?あれ?翼?
あたしが起きたのは夜の9時。
隣に翼はいなかった。
ヤバイ!また寝過ぎだよね。
あたしは翼がしたの部屋にいると思い、降りていった。
「翼っ!?」
リビング、トイレ、お風呂場、家中を捜した。
どこか行ったのかな?
電話をしようと二階へ上がろうとしたとき、
「流奈ちゃん」
あたしはお兄ちゃんに呼び止められた。
「あっ、お兄ちゃん!いたんですか」
「おう!今日はひきこもりだよ」
「そうなんだぁ。あっ、そういえば翼、知ってます?起きたらいなくて……」
「えっ?あぁ……、なんか用事できたみたいで、出かけてくるって1時間くらい前に出たよ。すぐ戻るから流奈に心配しないように言っておいて、って言われてさ」
そことなく様子が変なお兄ちゃんにあたしは不安を感じながらも、
「じゃあ、大人しく待ってます」と言って、2階に上がった。
なんか変……。
翼、なにも言ってなかったのに、用事って。
怪しく思い、翼に電話をかけた。
トゥルルルルーーートゥルルルルーーー。
翼に電話をかけ、こんなにも長い時間コールを聞いていることなんてなかった。
あたしの電話に出ないこともなかった。
なに……、なにかあったの?
どうしたの?翼……。
あたしは翼を捜しに出ようと洋服を着て、ピッチを片手に玄関へ向かった。
そのとき、
「流奈ちゃん!どこ行くの?」
お兄ちゃんが慌てて部屋から出てきて、あたしを呼び止めた。
「翼、電話にも出ないし、少し探してこようと思って」
「ダメ!絶対ダメ!!翼はすぐ帰ってくるから。もし、またなにかあったら……」
そこでお兄ちゃんはマズイって顔をした。
そして、あたしから目を反らした。
不自然なお兄ちゃんを、あたしは見逃さなかった。