。☆゜星空゜☆。
最後に長い長いKISSをした。
「翼、愛してるよ……」
あたしは翼の指からペアリングをはずし、あたしがあげたネックレスにつけると、そのネックレスも取り、自分の首にぶらさげた。
そして振りかえらず部屋を出た。
部屋の前には座りこんでいるお兄ちゃんがいた。
「流奈ちゃん……」
お兄ちゃんが立ち上がり、あたしを支えてくれた。
「ねぇ……、翼の部屋に帰りたいの……」
お兄ちゃんは笑顔でうなずいた。
病院の外へ出て、空を見上げた。
翼が亡くなった日の空には、とてもきれいに星が輝いていた。
翼とじゃなきゃ見られなかったはずなのに、きれいな星空だった。
「翼?星きれいだよ……」
空を見つめながら、あたしはまた涙した。
ひとりでも見えるんだ……。
そう思うと、すごく孤独を感じた。
お兄ちゃんはなにも言わず、あたしを見ていた。
あたしはお兄ちゃんに気がつき、車のほうへと歩いた。
そして、ふたりとも黙ったまま家に着いた。