。☆゜星空゜☆。



薄暗い田んぼの中、ひとり座りこんだ。


体中痛くて、それでも、あたしは翼との約束を守れた気がしてうれしかった。


「翼、もう流奈、悪いことしないからね」


空を見上げて、つぶやいた。


「翼……、なんでこんなことになっちゃったんだろうね。幸せだったのにね、あたしたち」


涙が止まらなかった。


「翼、ごめんね。今日だけは少し泣かせて……ね……」


でもね、気づいちゃったんだ。


どんなにつらいって泣いても、どんなに悲しいことがあっても、「翼ぁ!!」って喚いたとしても、もう、翼は戻ってこないんだ。


もう、魔法の手であたしの頭をなでてくれることもない。


どんなに泣いても、もう翼は戻ってこないんだ。


これが現実……。


なら教えてほしい。


翼がいなくなったあたしは、これからどうすればいい?


どうやって生きていけばいいの? 


こんなのつらいよ、つらすぎるよ。


こんな姿、翼が見たら怒るよね。


いつかもあったよね。あたしが顔に傷を負った日、「帰れよ」って翼に言われたな。


あたしの異変にすぐ気づいてくれたんだよね。


翼、またこんな姿になっちゃったよ……。


でも流奈は手出さなかったんだよ。


それだけは褒めてくれる?そんなこともないかな。


こんな顔を見たら、引いちゃうよね。


ひとりで、ブツブツつぶやいた。


翼に届くように、声を出して泣き叫んだ。



夢だったら……、長い夢だったらいいのに。




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