。☆゜星空゜☆。
本当に翼の家は公園の裏で、すぐ着いた。
「こんな夜中に入って平気なの?」
「大丈夫だよ」
翼はあたしをおんぶしたまま片手で玄関を開けて、2階にある部屋まで連れていってくれた。
部屋に入るとベッドの上にあたしを下ろして、そのまま振り向かず、なにも言わないでしたに降りていった。
翼の部屋は綺麗に片づけてあった。
周りを見渡すと、たくさんの写真が飾ってあった。
「えっ?翼も族?」
翼が特攻服を着て、単車に乗っている写真。
仲間を一緒に写っている写真。
そして、大きな単車に乗っている1枚の写真は翼じゃなかった。
写真の前には、花瓶に生けた花が飾ってあった。
その横には
“追悼”
と書かれた大きな旗を、大勢の仲間が取り囲んでいる写真もあった。
これって……。