。☆゜星空゜☆。
「しかし騙されたなぁ」
「なにが?」
「俺さぁ、普通にナンパなんてしてたら犯罪じゃねぇ?」
「ナンパじゃん」
「なに言ってるんだよ、ちげーよ!」
「じゃなんで、あのとき声かけたの?」
「俺、1回戻っただろ?でもな、少し考えたんだよ」
「なにを?」
「あんな時間にひとりで公園のベンチに座ってて、もしケンカじゃなかったら……って」
「えっ?どういう意味?」
「ん……」
翼は下を向いて、
「だから……もし……」
「あぁ……、男になんかされたと思った?」
「そうそう、だからさ」
「ナンパじゃん!」
「だから違うって」
そんなことを話していたら、気がついたときにはカーテンの隙間から光が差し込んでいた。
「流奈、本当に帰らなくていいの?親は?」
「……平気」
「そっか」
「でも、そろそろ帰るよ」
「帰るってどこに?」
「男んとこ!」
「そう……」
「うん」
「嘘つくなよ」
「バレちゃった?」
「寝ていけよ。帰れないんだろ?」
「うん……。でも迷惑だよ」
「俺は平気だよ。たまたま今日、仕事休みだし」
「仕事してんの?」
「当たり前じゃん」
「せっかくの休みにごめんね。付き合わせちゃって」
「なんも用事ないから」
「ありがと」
「ベッドで寝ろよ。俺はし下で寝るから」
「なんでよ。いいよ」
「ほら寝な!ケガ人さん」
「ごめんね」
「いいよ、ゆっくり寝ろなぁ」
「うん、本当にごめんね。ありがとう」
あたしはすぐに眠りについた。