。☆゜星空゜☆。
部屋に入って、翼のピッチ番号を書いた紙を持ってベッドに潜り込んだ。
あたしは翼のことを考えながら、紙切れを見つめていた。
さっきまで一緒だった翼。
あたしの目の前に突然、現れた翼。
信じられないような出来事ばかりだったけど、けっして夢なんかじゃないんだ。
あたしのひどい姿が夢じゃなかったことを物語っている。
初めて会ったとき「なんなの?コイツ!」ぶっちゃけそう思っていた。
でも、いまはあの優しい笑顔が忘れられなくて、頭の中は翼のことばかり……。
電話すればいいのにできない自分がいた。
自信過剰なあたしが1枚の紙切れ片手に勇気を出せずにいた。
どんどん時間だけが過ぎていく……。
翼は明日はきっと仕事。
早くしないと寝ちゃうかもしれない。
そのうち時計の針だけを見つめていた。
「11時!11時になったらかける!」
自分に言い聞かせた。