。☆゜星空゜☆。
「痛かったな…」
翼の頬に涙がつたった。
「なぁに言ってんの~!大丈夫♪流奈強いから!こんぐらいじゃ……」
突然、翼があたしを抱きしめてくれた。
「なぁ、強くねぇだろ。流奈は女だろ。男はな、どんなことがあっても女には手出しちゃいけねぇんだよ……」
あたしを抱く力がいっそう強くなった。
自然と涙がこぼれた。
平気だったはずなのに。
人の温かさなんて、もう二度と必要ないと思っていたのに。
翼の胸の中は温かくて、背中はすごく広くて、13歳だったあたしには翼がすごく大人に思えた。
背中に回した手が震え、あたしは翼の服を掴んだ。
「流奈?俺……、流奈が好きだよ……。なんでかな、めったに女に惚れない俺が流奈を見たときほおっておけなくて。俺、ずっと流奈のそばにいたいんだ……」
翼の顔を覗きこもうとすると、翼は顔を見られまいと、いっそう強く抱きしめた。
翼の胸の中に顔をうずめながら、あたしの心臓も翼と同じようにドクン、ドクンと速くなるのがわかった。
「翼?」
「ダメかな?俺じゃ流奈のこと守れないかな……」
「ありがとう。翼、ありがとね……」
「流奈、俺と付き合ってください」
「うんっ!]
あたしの言葉を聞くと、翼は体を話して、あたしの顔をまじまじと見つめた。
「本当ーっ?いいの?」
「流奈も翼が好きだよ……」
そう言うと、翼はあたしのおでこにKISSをしてくれた。
「これ……、やっぱり犯罪かな?」
「うん、犯罪だね!アハハハッ」
出逢ってから2日目ーーー。
あたしと翼は付き合い始めた。