。☆゜星空゜☆。
「流奈?ずっと一緒にいような!」
「うん!ずっと一緒ね!!」
ずっとねーーーー。
そう、ずっと。
翼となら一緒にいられる気がしていた。
「俺、もっと、も~っといい男になって流奈と……って、やっぱ、やぁーめた!」
「なぁに~?途中まで言ってやめないでよ」
「今は言わない!」
「やだ!今言って。ここで叫んで!!」
「バカじゃん、流奈。言わない!」
「翼、隠し事したぁ~!」
「……わかったよ」
「なに?」
「俺は流奈と結婚するぅ~!!」
波の音に負けないように、翼は海に向かって大声で叫んだ。
「ハハハハ!言っちゃった」
涙が溢れた。
結婚ーーーー。考えてもみなかった。
「って、おい!流奈?」
泣いてるあたしを抱きよせ、翼は笑った。
「なんで泣くんだよ~、今笑うとこだろ?恥ずかしいじゃん、俺」
「笑うとこなんかじゃないよ……、翼のバカ!うれしかったんだよ!」
「流奈可愛い。俺、たくさん、たくさんっ仕事頑張って流奈にふさわしい男になったら、かならずプロポーズする!」
「うん……」
2回目の夜の海で、あたしたちは未来の約束をした。
うれしかった……。
翼が黙ってあたしを抱きしめているあいだ、波の音が響いていた。
自分の心まで綺麗に洗ってくれているようだった。
翼は、あたしに自分が着ていた上着をそっとかけてくれた。
「流奈、寝転がって」
「あっ、うん」
あたしたちは、初めて来たときのように、ふたりで砂浜に寝転がった。
そこには雲ひとつなに星空が広がっていて、思わず言葉を失った。
「きれい~!」
「本当だなぁ。スゲ~きれいだな」
ふたりとも黙って、しばらく星空を見ていた。