。☆゜星空゜☆。
あたしの周りには、どんどん地元の子じゃないワルたちが集まってきていた。
初めは、たいていケンカから全てが始まる。
「お前ら、どこの地元だよ~!」
そう言われては殴りかかっていた。
そして天下を取ったかのように、その街に居座り、最終的にはそこが自分の居場所となり、男女問わず仲良くなっていった。
こんなことが雄也にばれたら大変だった。
彼は異常な束縛魔。
学校で、あたしと話した男たちはみんな殴られていた。
そんな雄也の姿に脅えながらも、見て見ぬフリをした。
誰も雄也を止められる奴はいない。
でも、その時あたしは隠れて遊ぶことに刺激があった。
快感だったのかもしれない。
「流奈?こんなところ雄也クンに見られたらやばいって」
「でも雄也だって女と遊んだりしているんだよ。あたしが知らないとでも思ってさぁ」
「……だよねぇ」
タバコに火をつける、肺にためた煙を少しづつ吐きだした。
雄也の名前はどこでも知れ渡っていた。でも、そのお陰で色々な噂が聞けた。
仲良くなった女に地元を言うと、だいたい雄也の名前が挙がってくる。
「わたし1回遊んだことある~」「雄也でしょ?知ってる、知ってる!」なんてことはしょっちゅうだった。
初めは雄也の名前が出るたびにキレたりしていたけど、そのうちどうでもよくなった。
“同じことしてるし”そんな軽い気持ちだった。
雄也の恐ろしさを一番わかっているのは、ほかでもない、あたしだったのに……。