。☆゜星空゜☆。
「わりぃ〜ね!しょぼいヤツらに無駄な体力使うのどうかと思って」
ーーバンッーー
「いてぇ〜な!このクソガキがぁ〜!」
ーードスッーー
「いててっっ」
秋菜のねぇちゃんも、あたしの蹴りかえしてきた。
久々のケンカ。もう二度としないって決めたのに。
翼との約束だったのに。
やっぱり一度道を外れたヤツは元の道には戻れないんだ。
そう思いながら殴りかかった。
「ねぇ?殺されたい?妹に言っておいて。ヨロシクねって」
あたしは最後に蹴り飛ばした。
「あ〜いてぇ!久々に殴られたな」
昔のようにケンカに勝っても、心は晴れない自分がいた。
「てめぇ、死ねよ〜!」
後ろを振り向くと、おとなしそうな別の女がカッターを持って走ってきて、あたしの目で振り上げたまま止まった。
「なんだよ。やりたきゃやれよ。早くやれよ!」
そう言うと、軽くあたしの顔を切り付けた。
「痛っっーーー」
顔をなでたら、手に血がついていた。
血を見ると騒ぎだすあたしの心。
「スゲーじゃん!上等だよ!!」
女は血を見て震えていた。
「それ貸して?」
手を出しながら女の手首を反対にひねった。
鈍い音とともに悲鳴があがった。
「おあいこだね!やるなら最後までやらないと」
あたしは顔を押さえて帰った。
あたしはイッちゃっていた。
いつからかケンカになると自分をおさえることができなくて、限界を知らなかった。
自分でも怖かった……。
家に着き鏡を見ると、頬から口にかけて血がにじんでいた。