。☆゜星空゜☆。
「こんなんじゃ翼に逢えないよ……」
翼に電話しようとピッチを見たら、
着信6件
全て翼からで、伝言が入っていた。
「流奈?理恵ちゃんから聞いたよ。どこにいるんだよ!ケンカはすんな!約束したよな?俺は信じてるから」
「早く連絡ちょうだいよ」
涙が止まらなくて傷に染みた。
でも傷よりも心のほうが痛かった。翼からの着信をただ見つめていた。
簡単な約束、好きな翼との約束。
あたしは守れなかった。してから後悔しても遅いのに……。
あたしはタオルを顔に当て、ただボーッとしていた。
翼を約束した、あの日の光景が蘇り、頭の中をぐるぐるまわった。
ピンポーン。
チャイムの音に体が反応し、玄関に耳を傾けた。
「あら、理恵ちゃん、いらっしゃい!流奈?部屋にいるわよ」
親の声。こんな姿を親に見られたら、また何言われるかわからない。
「流奈、理恵ちゃんよ」
「部屋に来させて!]
すぐに理恵があたしの部屋に勢いよく入ってきた。
「うわっ!びっくりしたぁ~、理恵」
「なにそれ……」
「なんでもないよ……、なに?用事?」
「いいから、なにそれ?」
「関係ないじゃん!用事はなにって聞いてんだよ!!」
理恵はあたしを睨み、傷を隠していたタオルを奪い取った。