。☆゜星空゜☆。
.:*恋の居心地*:.
理恵から電話があった次の日の夜、あたしは久々に外に出た。
顔の傷もファンデーションで隠れるようになったから、久しぶりに化粧をして外に出た。
行く場所はもう決まっていた。
あたしは翼と初めて逢ったあの公園を目指し、ただ足を動かした。
1回だけやってみたかった。
翼と同じようにジャングルジムに登って、星を見てみたかったーーー。
ひたすら歩いた。
そして、公園に着いたとき、あたしは目を疑った。
そこには、たしかに翼がいた。
ベンチの上で寝転がってる翼がいた。
翼はただ上を向いてジッとしている。
こんなに寒い中ひとりで。
足がすくんで、どうしたらいいのかわからなかった。
声をかけられない自分がいた。
「……っせぇよ」
えっ……?いまなんて……?
「流奈、おせぇーよ!!」
なにも言えず、その場から動けないで、ただ涙がこぼれた。
「いつまで待たせんの?」
そう言うと翼は起き上がり、あたしのほうを振り返って、両手を広げた。
「つばさぁー!!」
あたしは思いっきり翼の胸に飛び込んだ。
「ごめんね、翼、本当にごめんね……」
翼は黙ったままだった。翼の肩は震えていた。