。☆゜星空゜☆。
「翼?」
「本当……、バカだよ、流奈は。もう逢えないけと思ったじゃねぇかよ……」
翼は泣いて声も震えていた。
「ごめんね?翼……」
「待ってたんだ。毎日、仕事終わってから、この公園で。流奈は絶対来てくれるって信じてた。なのに全然こねぇーし、終わりかと思ったよ」
「翼、毎日来てたの?」
「うん、だって流奈、いつ来るかわからねぇし。来たときにはいたかったから」
「あたしは……、海に行った」
「海?ひとりで?」
「うん」
「あぶねぇーだろ!なんで行ったの?」
「ごめんなさい……、バイク」
「はぁ?単車?原チャ?」
「原チャ……」
「ばぁぁか!遠かったろ?ひとりで行くなよ……、冬の海はまだふたりで行ってないのに」
「ごめんね。でもね、星見えなかった。翼と一緒じゃないから、星見えなかったの」
「俺もだよ。毎日ここに来て空見上げたんだけど、天気悪かったせいか、一度も見られなかったんだ。流奈がいないと見えないんだって、思ったよ」
同じことして同じこと考えてたんだね。
「ほら、今日の空を見てごらん」
翼と一緒に見上げた夜空に光る星はとても綺麗だった。
「だから今日……、もしかしたら流奈が来るんじゃないかって思ってた」
あたしはジャングルジムに登った。
「翼?綺麗だよ!!」
翼も勢いよく登って空を見上げた。
「綺麗だ……」
あたしたちは微笑み合い、そしてKISSをした。
もうバカな真似はしない。
翼の手を放さない。
そう強く決意しながら翼に抱きついた。