。☆゜星空゜☆。
「流奈?眠い?」
ふと時計を見ると、朝の4時だった。
「なんで?翼は?仕事で疲れてるでしょ?」
「眠くない。俺、海行きたいな!」
3回目の今度は冬の夜の海。
あたしはひとりで行っちゃったから、4回目だけど……。
「いまから?今日はやめておこうよ。翼、疲れたでしょ?」
「いや、今日行きたいんだ」
「じゃあ、少し寝てからにする?夜が明けてすぐ行って、すぐ帰ってくればさ」
「いまから行きたいんだ……」
めずらしかった。翼がわがまま言うなんて。
「わかったよ、いいよ」
あたしたちは車で海へ向った。
「さぁ~む~!!」
「今日は風がすごいなぁ」
「流奈、大丈夫?湯冷めしちゃうかな?」
「大丈夫!翼がいれば」
「流奈って奴は……」
そう言ってギューっと抱きしめてくれた。
「苦しいよ!」
「アハハハッ!ごめん、ごめん、よしっ」
その声とともに、急にあたしをお姫様抱っこしてくれた。
「俺の大事な大事な~お姫様」
「ヤダ~!重いってば!」
「うるせぇ~!」
そして波打ち際まで行った。
「翼、下りるよ!」
翼はあたしをそっと下ろしてくれた。
「3回目だな!」
「うん!!」
いつの間にか、あたしたちは自然と手を握っていた。
「なぁ、流奈?」
「なぁに?」
「3年後に流奈が16になったら、俺と結婚してくれる?」
いきなりでびっくりした。
「うん!翼と結婚する!」
迷わず出た素直な言葉だった。
結婚ーーーー。
その言葉だけで、あたしの鼓動が速くなった。
「ありがとう。嘘でもうれしいよ!」
「嘘じゃないよ」
「うん」
翼はあたしの頭を自分の胸に引き寄せた。