。☆゜星空゜☆。
3時過ぎに翼からの着信。
「流奈?もう少ししたら着くよ」
「うん。わかった」
翼とデート♪楽しみ。浮かれながら翼を待った。
「あっ、エンジンの音だ♪」
あたしは玄関に飛び出し、翼に抱きついた。
「おかえり~、翼」
「ただいまぁ~!なんだか新婚みたいだな」
「ヘヘッ♪そうだね~!」
「なんかいいな、こ~いうの!」
手をつないで部屋に入った。
「流奈、俺、急いで風呂入ってくるよ」
「うん」
「待っててな!」
「早くね」
ウキウキ気分のあたしはCDをかけ、口ずさんで翼を待った。
「よぉ~し、じゃあ、出発だな!」
「しゅっぱ~つ♪」
ただ普通のデートなのに違うんだ。
翼とは違うの。
毎回毎回、感じるドキドキ感がたまらない。
「どこ行きたい?」「なに食べたい?」、今まで男にそんなこと聞かれたことなんてなかった。
翼はいつでもあたしをエスコートしてくれる。
翼と歩く街も見る景色も、なにもかもがあたしには新鮮で、翼といる世界はあたしにとって未知の世界だった。
「今日はX'masだから、どこも混んでるだろうな」
「だよね~、カップルだらけだよね」
「だよなぁ~」
車で1時間くらいして、いつも素通りしていたショッピングモールに着いた。
「今日はさ、ちょっとお洒落して歩こう」
「えっ?」
「いいから、いいからっ」
「う、うん」
翼は駐車場に車を停めると「行くぞ!」と張り切って、あたしの手を引っ張り歩きだした。