。☆゜星空゜☆。
ドキドキしながら紙袋を開けてみる。
「かわいい~」
思わず声をあげちゃってた。
厚底のヒールのブーツに白と黒のボーダーのミニースカート、そして白のセーターに、白のロングコート。
翼があたしを思い、選んでくれたのがうれしくて、うれしくて洋服を思わず抱きしめた。
スカートはちょっと大きめだったけど、あとは全部ピッタリ。
あたしは着ていた服を無造作に紙袋い詰め、トイレの鏡の前でクルッと回った。
ちょっと大人になった気分だった。
そして気合を入れてメイクを直し、髪もワックスをつけて整えた。
「完璧~」
あたしは翼のスーツ姿を想像しながらトイレを出た。
「あっ!」
出てすぐのところに翼が立っていた。
「あっ!!」
翼が照れくさそうに下を向いた。
「かっこいいー、翼」
スーツ姿の翼に惚れ直した。
「流奈も超~似合ってる!かわいい~。本当にかわいい!」
「ありがとね、翼。大事にするからね♪」
「俺もだよ。やっぱりセンスいいよな~、流奈は。マジ気に入ったよ!」
そう言って頭を撫でてくれた。
「しかし、俺とタメくらいに見えるよ~」
「はぁ?そんなフケてる?」
「だって、誰も流奈を見て中1とは思わねぇだろ?」
「かもね!」
「だろ!?俺といる以外はそんな格好しないでな?危ねぇからさ……」
「うん♪翼の心配性~」
「心配だよ!あとさぁ……、俺が買っておきながら悪いんだけど、コート前、閉めてもらっていい?」
「いいけど、なんで?」
「スカート短い……。嫌だ、ほかの男に見られるの」
真剣な顔をして、あたしから目を反らし、つぶやいた。
「翼、かわいい~!」
「うるせぇ~!俺の流奈に欲情されたら嫌なんだ!」
翼があたしのコートのボタンをかけた。
「これでよし。行くか!」
「うん」
これからライトアップされた夜の公園に行くことになっていた。