リンゴアメとキミ
唇を離すと
チュッと小さな音がした…。
この瞬間がいつも恥ずかしくてしょうがない。
だからいつも俯いちまう。
目を合わせると更にドキドキするから。
俺は男だからいつだって余裕ぶってたい。
だけど無理だ。
カッコわりぃな俺…
「春輝…いつも思うんだけど」
『ん?』
俯いていた顔を上げると心配そうな顔をした瑠雨…
「なんで春輝…きっキスした後、俯くか目を逸らすの?私とキスするの…イヤ?」
『んなわけねぇよ!!』
俺がすぐさまそう言うと
瑠雨の肩がビクッと上がった
つい大きな声を出してしまった
でも…勘違いして欲しくねぇんだ
俺はずっと瑠雨だけだった。
ずっとずっと瑠雨一筋だったんだから。
今からもこれからだって
それは変わらない。
「春‥輝?」
恐る恐るといった感じに俺の名前を途切れがちに呼ぶ瑠雨…
『ごめんな…瑠雨。大声出しちまって。ビックリしたよな?』
そう言って瑠雨の頭を優しく撫でる。
「ううん!!私こそ…ごめん。変なこと聞いちゃって…。」
『瑠雨…』
「ん?」