リンゴアメとキミ
『知ってた?』
「ふぇっ?」
食べかけのりんご飴をおいしそうに
口にくわえながら返事をする瑠雨。
食べかけと言ってもまだまだ瑠雨の口よりは断然デカいりんご飴。
口いっぱいにくわえてるせいか間の抜けた声だった。
そんな瑠雨に自然と笑顔になり
『ホワイトデーって日本で生まれた習慣で外国ではみられない習慣らしいよ?』
と言った。
「そうなの!?初めて知った!!」
目を大きくして言った瑠雨…
『日本人は義理と人情を大切にすっからな』
「ふ~ん?そっかぁ…。」
口からりんご飴を出し
クルクル回しりんご飴を眺めながら
独り言のようにそう言う瑠雨…
『瑠雨…』
「ん~?」
チュッ
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瑠雨の顔が赤く染まる
俺の顔も赤くなる。
不意に奪った唇
それはほんの一瞬の出来事で
一秒にも満たないくらい
短い時間でした小さなキス…
甘いりんご飴の味がした。
そして
照れくさい俺はまた俯くんだ…
いつかいつかちゃんと
キスした後に言うから…
キミの瞳を見つめて
『愛してる』
って…あふれだしそうなくらい愛しい想いをこめて
だからそれまで待ってろよ?