何様!?執事様!!


主人と執事という立場がそれを阻む。



高い高い壁。



越える事も、破壊することもできない…



厚く硬い壁。



私の主人がお嬢様でなければ…


私が執事ではなければ…



私とお嬢様が人間だったら……



腕の中で泣いているお嬢様をぎゅっと抱きしめる。




今日だけは…



今だけは私のだけのお嬢様でいてほしい。



今だけは 一人の男として言わせてほしい…





"愛している


ジュナ――……"



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