*あたしの好きな人*
「どーでもいいやつからモテたって全然嬉しくねーよ。そりゃ、好きになってくれたことはありがたいけど。俺いつも自分が気に入った女はなぜか手に入らねーんだ。」
あ、なんかあたしと似てる?
「あたしもです!あたしの好きな人はあたしを好きになってくれません。どうでもいい人からは告られるんですけどねぇ‥‥」
「はは!その柚ちゃんの好きになった奴は柚ちゃんを好きにならないって?おもしれぇこと言うな!」
桜井龍はケラケラ笑っていた。
あたし、マヂに話してるのに。
けっこう悩みなんだよ?
毎回そうだからさ?
「じゃぁ次こそは好きになった奴が柚ちゃんを好きになるといいな。」
「‥‥はぃ。」
あんただよ。
桜井龍、あんたなんだよ!
そんな話をしているうちに
あっという間に駅に着いた。
乗る電車は悲しくも逆方向。
ここでバイバイか。。。。
「それじゃまた。今日はありがとうございました!」
あたしはペコっと頭を下げた。