*あたしの好きな人*
放課後。


あたしと奈々は、祐介さんと桜井龍が来るまでのあいだに、ダッシュで化粧と髪型を直した。


なぜかめちゃくちゃ気合いが入るあたし。

やっぱり桜井龍に気に入られたいし、可愛いって思われたい。


なんだこれ。
完璧、あたし、恋する女の子になってるじゃん?




「あっ!祐介!」


奈々が教室のドアのほうに向かって叫んだ。

そこには祐介さんと、桜井龍が立っていた。



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