*あたしの好きな人*
「龍さんの行きたいとこで。」
「だから龍だって。」
あ。
つい言ってしまった。
もうここは龍って言うしかない状況だよね。
あたしのバカ。
自分で自分の首絞めちゃったよ。
「よし。じゃぁゲーセンでも行くか?」
ゲーセン?
「うん!楽しそう!」
あたしがそう言って笑うと、
龍も笑ってあたしの頭をくしゃっと撫でて立ち上がった。
「行くぞ。」
ヤバイ。たぶん顔めちゃくちゃ赤い。
あたしは見られないように、
下を向き、龍の後ろを歩いた。