*あたしの好きな人*
連れて行かれた場所は、
人気のない体育館裏。
何これ何これ!?
よく漫画やドラマであるようなシチュエーション!?
ってことはあたしヤバイじゃん!?
「お前さ〜、龍くんとどういう関係なわけ?」
来た!その質問。
ちょっと予想通り。
「どういう関係って‥‥‥ただの、友達です。。。。」
なんか自分で言っておいて、
無性に悲しい。
「ただの友達が毎日毎日一緒に帰ってんのかよ。ただの友達がゲーセン行ってイチャついてんじゃねーよ!」
は?見てたの?見られてたの?
こいつ、ストーカーだよ。
たしかに一緒に帰ってて、たまにゲーセン行ったりはしたよ?
でもそれは龍が、ゲーセン行かないか?って言うから。
龍がゲーセンで遊んでる姿があまりにも可愛いから。
だからあたしは龍とゲーセン行って、ぬいぐるみを取ってもらったりするんだ。
そりゃぁあたしも龍と一緒にいたいからっていうのもあるけど‥‥
でも、イチャイチャなんてしてないし!
「べつにイチャついてなんかいませんけど。」
あたしの言葉を聞き、
篠山理穂は一気に顔つきが変わり、
あたしの顔をビンタした。
パシンッという音が体育館裏に響いた。
「いった‥‥‥なんで叩かれなきゃいけないんですか!?」
「お前が生意気だからだろ!あとから現れた奴が龍くん占領してんじゃねーよ!」
ボコッ!!!!
「ゔっ‥‥‥‥」
あたしは篠山理穂にお腹を殴られた。
そしてあたしは地面にしゃがみこみ、体を縮め、くるまった。