*あたしの好きな人*
校門を出るとき、
あたしは一人の男子に声をかけられた。
「椎名さん?」
え、誰?
「俺、椎名さんの隣のクラスなんだけど、わかる?」
わからない。
ってゆうか、何!?
見えないかなぁ‥‥あたし今、
龍と一緒にいるんだけど!
「柚、知り合い?」
龍が聞いてきた。
「えっ、ううん。ごめん、わからない。」
するとその男子は少し表情を曇らせて言った。
「いいっていいって。今から友達になってよ。」
はぃー?
友達?
だから!あたし今龍といるの!
「椎名さん、桜井龍さんと付き合ってんの?」
は!?
聞くの!?
今そんなこと聞くの!?
ここで!?
龍がいるのに!?
「えっと、、、それは、、、」
あたしは返事に困った。
「わりぃけどまた今度にしてくれねぇ?柚、行くぞ。」
龍はそう行ってあたしの手を掴んで歩きだした。