*あたしの好きな人*

え?龍、心配してくれてるの?

ダメダメ!勘違いしちゃダメ!



「‥‥そう?そんなことないよ。」




「そうか?まぁいっか。それよりさ、お前いい加減、俺のこと名前で呼べよな〜。さりげなく言わないように避けてるだろ。」


龍はちょっと笑って言った。




バレてたか〜。。。。


だって恥ずかしいんだもん。







「一回言ってみ?」





「え!?‥‥」



あたしは恥ずかしくなって下を向いた。



「は?お前何照れてんだよ〜。たかが名前言うだけだろ〜?」




はい。。。。
龍にとったらたかが名前だけどね?
あたしにしたらされど名前だよ。


そういえば龍はいつの間にか、簡単に柚って呼ぶようになってたな。


あたしもそれに乗っかって呼んどけばよかったよ。







「ん。言ってみ。」





まだ諦めてなかったかぁ。





仕方ない。


ここは恥ずかしいけど、
勇気を出して呼ぼう。

一回だけだからね。





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