*あたしの好きな人*
龍。
龍。龍。
どこにいるんだろう。
と、その時。
「キャッ!‥‥!?」
急に誰かにカバンをつかまれ、
引っ張られた。
とっさに振り向くと、
篠山理穂があたしの腕を掴んだ。
「痛いんですけど!なんですか!?」
「ちょっと来いよ!」
篠山理穂はかなりご立腹のようだ。
嫌だ。行きたくない。
助けて、龍。
「離して!!」
「うるせー!黙ってろ!」
他にいた4人の先輩たちにもつかまれて、あたしは学校の近くの公園に連れて行かれた。
公園に着いたとたん、
あたしは、
篠山理穂に、
突き飛ばされた。
体が地面に叩きつけられた。