*あたしの好きな人*

翌朝、起きて鏡を見た。




「うわ‥‥」


顔は昨日より腫れはひいていたけど、頬と目の周りがアザになって青紫になっている。


化粧しても隠しきれないや。


体もまだ少し痛いし。


今日は休もうかな。





ピピピ‥‥ピピピ‥‥

携帯が鳴った。






新着メール1件
 連絡しろ。






龍だ。



あたしは迷って、
携帯を閉じた。







ピピピ‥‥ピピピ‥‥


また携帯が鳴った。



新着メール1件
 大丈夫か?今から迎えに行くな。



今度は横山。




‥‥えっ!
迎えに?



ちょっと待ってよ。

行けないよ‥‥





そう思いつつも、
あたしはポーチから化粧道具を
取り出して、化粧を始めた。


なるべくファンデーションで隠す。

若干隠しきれてないけど、
すっぴんよりはだいぶマシになった。

髪もいつも通りに整えて、
制服を着た。

昨日のことがあり、ちょっと汚れていた。





ピピピ‥‥ピピピ‥‥


新着メール1件
 着いたよ。待ってる。



横山があたしの家の前に着いた。

あたしはカバンを持って家を出た。



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