真夏の白昼夢
突然
「ごめんなさい、私あなたに興味ないの」
あっさりとそう告げられ、俺の想いはいとも簡単に砕け散った。
そして彼女はそのまま仕事に戻ると言って立ち去った。
俺は右手に彼女を誘うはずだった映画のチケットを握りしめ、しばらく立ち尽くす。
まぁ、最初から分かっていたことだった。
彼女は美人で要領も良く、他の男性社員からも人気がある人。
そんな人が俺のような平凡な男に靡くはずがない。