真夏の白昼夢

もつれ合うようにベッドに向かう。

互いに息を荒くし、顔中にキスをする。

もどかしく服を脱ぎ捨てると、次は体中にキスをし合った。

何も纏わないナツキは、息を飲むほどに美しかった。

肌はどこに触れても滑らかで柔らかく、全てのパーツがバランス良く合わさっている。


「綺麗だ、ナツキ」


少しの怖さと沢山の愛しさを抱いて、俺はナツキと重なった。

俺の下で切なく顔を歪めるナツキ。


俺はもう、ナツキの過去とか、影や悲しみまでも飲み込みたいと思った。

ナツキの全てを心から欲した。

なぜだか、俺は泣いていた。
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