真夏の白昼夢
しかし……
狭いベッドに初対面の相手と一緒に寝るなんて。
無防備にも、程があるんじゃないのか?
どう見たって無邪気で何もわかりませんなんてタイプじゃない。
それはつまり、そういうことなのか?
少し濡れた髪に、唾を飲む。
俺は遠慮がちに、隣でのほほんと寝ている女に手を伸ばした。
腰に手を回そうとした所で、ぐっと腕を捕まれた。
「ご、ごめん」
咄嗟に腕を引く俺。
女はこちらを向いた時、暗闇でもその瞳がくっきりと浮かんだ。
「ねえ、あたしと契約しようか」
唐突な申し出。
意味が分からなくて、俺は女に聞き返す。