真夏の白昼夢

窓の外では突き抜けるみたいな青い空が広がっている。

漂う白い雲に乗れば、ナツキを見つけることができるだろうか。

だけどすぐに思い直した。

ナツキには俺じゃダメだったんだ。

わしゃわしゃと頭をかく。


神様が居るなら、頼むから俺を楽にしてくれ。

そして。

野良猫みたいなあの人を、幸せにしてやってくれ。


黙々と機械的に仕事をこなし、俺は家路についた。
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