真夏の白昼夢

「朝食、食べるでしょ?」


見るとテーブルにはトーストと目玉焼き、ソーセージが用意されていた。


「あぁ、ありがとう」


俺が席に着くと、ナツキはコーヒーをいれてくれた。

当たり前のように自分の分もコーヒーをいれ、当たり前のように俺の正面に座る。


「あのさ、夕べのことなんだけど」

「何?」


ナツキは何でもない顔をしてコーヒーをすする。


「夕べの約束、本気なの?」


するとナツキはそんなことかと笑い、自信満々に俺を見る。


「本気よ。あなたとあたしはもう恋人同士なの」


朝の光の中で見るナツキは、やはり綺麗だと改めて思った。
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