真夏の白昼夢
ナツキは身をよじり、俺の首にすっと腕を回す。
「嘘つきね、貴弘」
「君もだろ?」
俺はその滑らかなくびれに腕を回した。
そういうことがごく自然に出来たことがなんだか嬉しかった。
ナツキの顔が間近に来て、まじまじと見つめられる。
「あたしは好きよ」
一瞬ドキリとしたけど、浅く笑って返す。
「嘘つきだね」
「ほんとよ」
ナツキはしっとりとした瞳で甘く見つめる。
「この愛情深そうな目が好き。だから声をかけたの」
そう言ってナツキはふわりと目を閉じ、俺に口づけた。