真夏の白昼夢

映画館までの道の途中。
ナツキを連れて歩いている自分がなんだかくすぐったい。

すれ違う人達がやけに振り返るのも、なんだか誇らしかった。


映画館に着くと飲み物を買った。
ナツキはまたコーラだ。


席に向かおうとしたその時、見知った顔に出くわした。

浅野さんと、真島だった。


「池崎……」

「真島、お前浅野さんと付き合ってたのか?」


真島は少し気まずそうな顔をした。

浅野さんはコソリと真島の陰に隠れる。
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