真夏の白昼夢
「水臭いな、そうならそうと言えよ」
「いや、違うんだ。俺が強引に誘ってるだけだ」
そうは言っても、浅野さんは気のない相手には容赦がない。
俺に対してそうだったように。
つまり誘いを受けてるというのは、まんざらでもないってことだ。
正直少し悔しかった。
惨めな気持ちにもなった。
その時、ナツキが俺の腕に絡ませた腕に力を込めた。
同時に真島がナツキにチラリと視線をやる。
そうだ、俺は今ナツキという最高にイイ女を連れている。
俺の、恋人。
「この子はナツキ。彼女なんだ」