真夏の白昼夢

その日俺は昼休みを利用して、会社近くのジュエリーショップに向かった。

なんとなく気恥ずかしくて、知り合いに見付からないよう注意を払いながら。


店内は落ち着いた雰囲気だった。

キラキラとつぶらな輝きが溢れている。

ショーケースを覗き込むと、たくさんの種類のアクセサリーが目に入る。


「贈り物ですか?」


綺麗な店員のお姉さんが声をかけてくれる。


散々迷った末に俺は一つのネックレスを選んだ。

贈る相手はもちろん、ナツキだ。
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