真夏の白昼夢
六日目
力強さの増した朝日に包まれて目が覚める。
うつろな思考で思うのは、またナツキのこと。
腕に残るわずかな痺れと、ナツキの小さな頭の感覚。
ナツキがキッチンで朝食の準備をする音がする。
胸がキュッと鳴った。
ナツキの存在を感じられるのも、もう残り二日。
会社行くの、やだな。
ナツキと居たい。
ナツキに愛を囁いて、抱きしめていたい。
彼女のシトラスの香りで胸を満たしたい。
朝っぱらからセンチメンタルな自分自身に気づき、笑う。
身を起こしてベッドから出ると、ナツキの居るキッチンに向かった。