真夏の白昼夢
朝食をとりながら、俺は時折ナツキを盗み見る。
呑気な顔をして食べるナツキ。
ごく自然にそこに居るナツキが、居なくなった後を想像してしまう。
胸が苦しく締まって食が進まない。
だけどナツキが折角作ってくれたものだから、無理矢理にかきこんだ。
「今日は早く帰るよ」
「今日何かあるの?」
もうあまり時間がないこと、ナツキは何とも思ってないのかな。
なんだか寂しくて、悲しい。
「ナツキと一緒に居たいからだよ」
そう言うとナツキは困ったように笑った。