真夏の白昼夢
「スッキリとしない気持ちのままコンビニに寄った。そして声をかけられた」
俺はその時の光景を思い出してゆく。
一つ一つ丁寧に。
「最初は美人だけど怪しい女だと思ったよ」
そう言うとナツキはクスクスと笑った。
俺は微笑み、さらに続ける。
「だけど君はほんとに自然に俺の中に入り込んで、なんていうか、居心地が良くて……」
胸が、つまる。
ナツキが居る生活が、すでに当たり前のようになっていて。
心地良いナツキの笑顔が瞬きの度にちらついた。