真夏の白昼夢
のんびりとした時間が俺達を優しく撫でてゆく。
日差しは少し暑いけど、時折吹く風が気持ち良い。
「こういう時間もたまにはいいな」
俺がそう言うと、ナツキは笑顔で頷いた。
「ねぇ、聞いても良い?」
「いいよ」
「俺を好き?」
真っ直ぐなナツキの視線が俺を捕らえる。
子供達のはしゃぐ声がする。
ナツキは柔らかく微笑んだ。ただ、瞳は少し困っている。
「好きよ。前にもそう言ったじゃない」
確かにナツキは以前にも俺を好きだと言ってくれた。
だけど俺の心は満たされない。
「質問を変えるよ。俺は特別?」